ZENSHIN

守谷農園

代 表:
守谷 厚夫 様
住 所:
東京都東久留米市小山2-7-5
経 営:
1町3反(野菜1丁反、市民農園2反)にんじん、きゅうり、えだまめ、さといも、とうもろこし、ねぎ、ほうれんそう、キャベツ、はくさい、だいこん、こかぶ、なす 他
地元小学生との体験農業等の交流事業も行なう
設 備:
小学生農業見学、中学生職場体験授業
所 属:
JA東京みらい 東久留米市営農振興会会長

東久留米市は、都心から北西へ約24km、武蔵野台地のほぼ中央に位置し北東は埼玉県新座市、西は東村山市、南は西東京・小平の2市、北は野火止用水を隔てて清瀬市に接し、東西に6.5km、南北に3.5km、面積は12.92km2です。 標高は、70メートルから40メートルの範囲を西から東へなだらかに傾斜し、市の中央を黒目川・落合川が東流し、その他の小流も北東に流れています。 地下水も豊富で、南沢などの谷地には数箇所の湧水が見られます。 守谷農園は、年間に15種類以上の野菜を生産するため、年初に栽培計画を立て、東久留米の土と相性の良い旬の野菜を生産しています。 土づくりにこだわり自然堆肥と牛ふんの有機堆肥を利用しています。 流通・販売は、市場出荷、スーパー3店舗、JA直売所で行っています。 東京農業という希少な生産緑地は、農地を生産地として利用するだけではなく、地域のアメニティとして、子どもたちの情操及び学校教育や地域住民との様々な交流の機会にも積極的に協力をしています。

守谷農園やさいづくり

実施日:
平成23年12月4日(日)
場 所:
東京都東久留米市 守谷農園様
作 物:
ねぎ、ほうれんそう、こかぶ、にんじん 他
天 気:
晴れ

(1)ねぎの収穫

①ネギの根本の太さを見極め、太いものを選び根本から垂直に抜く。
②肥料の種類を3区画で分けて栽培した。葉の広がりが違う。太く育っているということが効果の表れ
③畝の端は土のかぶりが少ないため、細く短い。

(2)ほうれん草の収穫

①包丁で根本の少し上、土のちょっと上をすくうように切る。
②手で抜いてみると大きな根がついてくる。根は捨てるので包丁で切る。
③根から23cm位の長さがベスト。それ以上長くなると味が落ち販売できない。

(3)カリフラワーの収穫

①枝葉部の少し下を包丁で切る。あまり下すぎると硬くて切れない。
②まわりの葉は、切り落とす。
③カリフラワーの適用農薬は種類が少ない。

(4)キャベツの収穫

①冬越しのキャベツは巻が緩いので、選別し収穫。
②根元を包丁で切る。畑に根が残るようにする。

(5)人参の収穫

①黄色い人参(金美人参カロチンが高く甘い)、普通の人参(向陽)。
②手で茎の根元をつかみ垂直に抜く。
③奇形の人参は、外傷ではなく、種時に何らかの原因がある。
④肥培管理用の殺虫剤に抵抗性がではじめ他の薬剤を使用。

(6)三寸人参の収穫

江戸野菜の一つ。普通の人参は5寸だが3寸しかない。
料理屋さんに出荷する。

(7)小かぶの収穫穫

土の上に乗っているような感じで、収穫が簡単。

(8)大長かぶの収穫

江戸野菜の一つ。ほそ長いかぶ
漬物に用いられる。高価。

(9)聖護院大根

土の上に乗っているような感じで、収穫が簡単。

(10)赤カブの収穫

収穫は簡単。

(11)大根の収穫

①両手で茎の根元をつかみ垂直に抜く。
②根切り虫が発生していた。
③土の中でまっすぐ伸びていないものも見られた。

(12)白菜の収穫

長雨で軟腐病が発生し、殺菌剤を散布するも効果がなく、ほとんどが無駄になってしまった。

(13)さといも

①くわを畝の奥に差し込み、奥に押しテコの原理で穿る。
②一番大きな親株は硬くて食べることができない。周りについている小さなさといもを手で捥いで収穫。

守谷農園やさいづくり

実施日:
平成23年6月26日(日)
場 所:
東京都東久留米市 守谷農園様
作 物:
ねぎ、きゅうり、トマト、こかぶ、えだまめ、とうもろこし、ばれいしょ
天 気:
くもり時々晴れ

(1)ねぎ

前回から約1ヶ月半経過。太く生長していた。

追肥(肥料散布3回目)

前回「ねぎ専用肥料」を散布した区画に、前回と同じ「ねぎ専用肥料」約35kgを手で撒く。前向きに歩行しながら、前方へ撒く。
追肥した区画に、上から畝の土をかぶせる。土寄せ。後進しながら鍬で畝の土を削り、かぶせていく。重労働。
土をかけるのもコツがあり、下手だと力が入りすぎて疲れる。

感じたこと

  1. ねぎは土壌処理剤を使用し、その後は肥料のみ。肥料でネギ自体の力を強くし、殺虫殺菌はしなくても大丈夫との事。しかし、キャベツは弱いので殺虫殺菌が必要。
  2. ねぎ、ほうれんそうの区画には、土壌殺菌剤を処理。殺虫剤、殺菌剤の散布はしない。
  3. 鍬で土を被せていく作業はたった数十分間だけであったが単純な作業のようにみえて実に体力の消耗も激しい作業であった。守谷さんは2倍ほどのスピードでどんどん進んで行かれ、また作業自体も丁寧で綺麗に仕上げるのには大変驚いた。
  4. 前回区画ごとに散布した肥料の種類を分けたが、ねぎの生長に差は見られなかった。まだ差が現れるには時期が早いとの事。ねぎは区画によって別肥料を撒いたが、今回見た限りでは成長の仕方に大差はなかった。

(2)きゅうり、ミニトマト

①伸びた蔓を紐で網に結び付ける。
短くカットしたビニールテープで蔓を棒に引き付けるように巻く。
②新たに生えた葉を間引く。
蔓の生長を妨害しないために、少し緩めに巻くこと。

きゅうり、ミニトマトの栽培で感じたこと

  1. つるは予め縦横にクロスに設置していた棒に絡むように成長していくが、共に伸びるのが早く、左右方々に隣のつると絡むのを防ぐために行っている。生長過程において3~4か所程、随時固定する必要がある。
  2. 出来ている実を食べたところ、やはり野菜の味がしっかりして美味しかった。

(3)えだまめ

殺虫剤散布

帽子、ゴーグル、農薬用マスク、長袖の作業服、長靴の完全装備。
動力噴霧器を背負い、薬剤をまんべんなく散布。
左手で動力噴霧器のモーターを調節し、右手でノズルを持って後進しながら散布。
満タンの薬剤(20ℓ)と動力噴霧器の重さを足すと約35kg。
葉の上からだけでなく茎の横側からもまんべんなく散布し、散布ムラを防ぐ。
ノズルを動かしながら、サイドにもしっかりかかるようにする。
モータースピードは、強めをキープしたくらいがよい。

えだまめの栽培で感じたこと

  1. 事前に防除効果等の知識があったとしても“どういう散布方法で、どれぐらいの時間・労力がかけて”等が実際に分かることで、作業の意味や防除の必要性等が実感できた。
  2. 実際に害虫が数匹確認でき、生産者側から見た虫の存在というものを感じた。また、30、40kgのタンクを背負いながらの作業は、大変な重労働である事を感じた。

(4)とうもろこし

収穫

素手で、もいで獲る。
先端のひげが茶色くなっているものは収穫できる。
実を下に押すだけで簡単に収穫できる。

トウモロコシの栽培で感じたこと

  1. ひげの部分が白く破れているようなものは、虫が中に入っている。
  2. 収穫後2時間以内なら生食が可能。美味。

(5)こかぶ

収穫

葉を引っ張って、抜く。

こかぶの栽培で感じたこと

  1. 暑いと大きくなり過ぎて、味が落ちる。

(6)ばれいしょ

収穫

初めに鍬で土を掘り起こし、その後、手で獲っていく。
小さいものや柔らかいものは選別する。

全体を通して感じたこと

  1. ほうれんそうはネットは張ってあったがビニールは被せていない。時間が掛かるため。ただ、かけた方がベと病などに罹りにくい。また、暑いと大きくなり過ぎて、味が落ちる。(AE S)
  2. 前回訪問の5月よりも雑草が増えているため除草を行わないのかを尋ねたところ、「雑草が適度に生えていた方が畑の水持ちが良いから、根こそぎ除草はしない」との事。雑草は限りなくゼロにした方がよいと思っていたので、実態を聞けて勉強になった。(AE S)
  3. 今年はヨトウムシが多い。コナガがあまり発生していない。(AE S)
  4. 猛暑の2年後はカメムシが増えるということを知った。一度雑草が生えると10年は除草に苦労するというお話は経験豊かな農家さんならではの話だと感じ、また元の姿に戻すまでの期間の長さに驚いた。(D N)
  5. 除草剤を撒いている場所と除草剤を撒いていない場所は、はっきりと違いがわかり防除剤の効果を実感した。(AE M)